いぐあな

ダンガル きっと、つよくなるのいぐあなのレビュー・感想・評価

4.3
アーミル・カーンにハズレなし。
ただ今回少し違ったのは、実在するレスリング選手フォーガット姉妹の実話がベースとなっていること。
地に足ついたスポ根&家族もので、見応え抜群。

鑑賞前に気をつけたいことは一つ、これはつい最近のインドが舞台であること。日本人の価値観だけで観てはならないということ。
最低限の生活をすることもが容易でない環境で、文化やスポーツは二の次三の次。ましてや女性であれば、嫁業以外を考えることは夢のまた夢。
信仰や習慣のしばりもまだまだ根強いインド。

そんなインドの片田舎で、お父ちゃんは自分の夢のためとエゴの塊、星一徹ばりのトレーニングを一方的に娘に課し、パワハラモラハラともかくめちゃくちゃ。年端も行かない娘に対して容赦なさすぎ酷すぎる。
けれど見方をかえれば、インドの片田舎で周囲からの嘲笑にも負けずこんな教育をできたお父ちゃんは革新的で。
ギータとバビータ、二人の娘の本心はわからないけど、インドの女の子達には明るい希望、新しい道を切り開いてくれた。
お父ちゃんの功績の是非とかでなく、この話を映画にしてインド国内、そして世界に知らしめたことにまたこの映画の意義があったのかと思う。

試合シーンも吹き替えなし。アーミル・カーンだけでなく、娘役の役者さんたちの身体作りも半端ない。最後の試合シーンは手に汗握る、ドキドキハラハラの連続。
あっという間の161分!

して、アーミル・カーンの耳を見ていると、本当に宇宙人なんじゃないかと思ってしまう不思議。
肉体改造、年齢改造、、そのうち性別も乗り越えてくるんじゃないか。。。すごすぎるよ。カーンさん。
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