ちろる

ダンガル きっと、つよくなるのちろるのレビュー・感想・評価

4.3
お約束どおりに泣いた、多分泣かせようとしてたであろう全ての箇所で悔しいけど泣いてしまった。
140分、ちょっと肌寒くてトイレが心配だったけどあまりに作品に集中しすぎてトイレの心配すら忘れていた。
っていうか140分が本当にあっという間だった。
登場人物の喜怒哀楽が分かりやすいし、実話だけど回りくどくもなく展開が早くて良い意味で漫画のような映画だから老若男女だれもが楽しめるザッツ エンタメ!
やっぱボリウッドは観客を楽しませることを一番に考えているから好きだ。

「大地の自然にまず感謝しろ!そうしたらきっと助けてくれる。」
何よりも初めに教わった言葉は時間をかけて巡り巡って娘に本当の意味で伝わっていた。
娘たちとってはその大地は父なのだ。
スポーツなんかほとんどやらないし、父親は超理系で厳しくされたこともない私にはこの父と娘の話は微塵もシンクロしないけれど、それでもなぜかちゃんと追体験できちゃうストーリー展開が素晴らしい。
ポスターに書いてあった吉田沙保里さんの「父のことを思い出して泣きました。」って読んで「そりゃそうだよね、もはやさおりん物語だよね」って頷いてまた涙が出てきた。

この父親が本当は自分の夢の為だけに動いてて娘のこと全然考えてないわけで、深く掘り下げてみれば父とその娘の愛の物語という物語ではないのだけど、後半の展開と、インドという国における抑圧された女性たちの想いが上手く重なり合ってこの鬼軍曹の父親ご何故だかだんだんと愛おしい存在になってくるから不思議。
父が暗い部屋で国歌聴くシーンとかもうずるいよね。

なにもかも直球って意外と悪くない。
恐らく昭和のスポ根アニメくらい真っ直ぐ。
調べたらダンガル=レスリングらしいがタイトルまで直球で淀みないとこも好き。

ちなみに主役の父役アーミル カーンの肉体改造がすごいからCGかと思ってたけど、こちら調べたら全部自力でした↓
https://m.cinematoday.jp/video/VIYPvNbhmG6B3w
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