オトマイム

裸足の季節のオトマイムのレビュー・感想・評価

裸足の季節(2015年製作の映画)
3.6
結婚前の処女性が絶対視されるトルコの小さな村。
娘たちを傷ものにしないために家に軟禁。処女検査。本人の意思はほぼ皆無の見合い結婚。そんな姉たちを見て末っ子のラーレは籠の中から逃げ出す決意をする。

これが現代の話とは…本当に??遠い異国の話と感じるけど、考えてみれば数十年前までは日本も同じような状況だったのだ。今は当たり前のように恋愛や結婚の自由を享受しているけれど。

作中では姉妹のスリッパや下着がカラフルな今ふうのものだったりサッカー観戦に夢中になったり、現代的な描写があるだけに、古い慣習に縛られる姉妹たちが余計に切ない。
朝日にキラキラと輝く水面が彼女たちの希望の象徴のようで少し救われた。幸せになってね、と願わずにいられなかった。