【先が読めないスパイ物】
BS録画にて。
英国諜報部の物語だが、「007」や「ミッション・インポッシブル」みたいなド派手なアクションがあったり、とびきりの美人スパイが暗躍したり、といった行き方とはひと味違う作品。
ちなみにMI:5は英国の防諜を行う組織だそうな。海外展開して諜報活動を行うMI:6は「007」ですっかり有名になったが、こちらもそれなりに重みがある組織。
しかし、本作品では予算不足だとか、アメリカのCIAに主導権を奪われる危機意識だとか、斜陽の英国らしい（？）悩みもそれなりに盛り込まれている。その意味で、時代が感じられる映画かな。
イスラム系のテロリストに内通している人物が部内にいるらしいということで話は進む。MI：5で相応の地位にまで行ったが不始末の責任をとって辞職した初老の男と、かつてこの男の下で働いていながら解雇された青年（父も同じ組織で働いていて殉職した）とが中心になって捜査が行われるのだが、前者について言えば果たして正義なのか、或いは裏切り者なのかも分からない。
その辺で、先行きが読めないまま進行するところが、本作品の持ち味。
そこを楽しめればそれ相応と思えるが、「007」みたいなのを期待する向きは失望するかも。
私はこういうの、嫌いじゃないけどね。
