K

ナオミとイーライのキス禁止リストのKのレビュー・感想・評価

-
なんでも受け入れて肯定してくれるイーライの存在は、ナオミにとってのアイデンティティで、そのアイデンティティから裏切られたことで自分を見失ってしまった。
「イーライっていう自分」を見失ってから、「ナオミの自分」と向き合わなきゃいけなくなった。
それが誰しもが持ってる「自分とは?」ていう苦しさの根源なんだろうな〜。

たしかにナオミを驚くほど好きになれない。オタサーの姫っていうのもめちゃわかる。
でもそのキャラクターにもちゃんと意味があるって最後の方でやっとわかるから、ナオミが嫌いでも頑張って観てみて欲しい。
わたし、がんばった。

みんながイーライと彼を見ていてハッピーな気持ちになれるのは、今まで一人で頑張ってきたイーライを彼がちゃんと受け入れているようにみえるからかな。やっと見つけたんだねって感じにとても安心するのかも

ガブリエルの存在が都合よく感じるのは、やっぱり「誰かを許す、受け入れる」ていう行為は、自分が誰かに許されて受け入れてもらえているっていう心の余裕が生まれないとできないことだからかなって感じたな〜。ガブリエルの存在が、ナオミにとって自分を肯定してくれる人という大人になる上でとても重要なキャラクターだったんだと思う

やってることは派手に見えて、その実、描いてることはすごく繊細な映画
K

K