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ブランカとギター弾きのsonozyのレビュー・感想・評価

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)
4.0
原題:BLANKA
日本人初となるベネチア国際映画祭の新人監督育成プロジェクト「ビエンナーレ・カレッジ・シネマ」の出資で製作された、長谷井宏紀(Kohki Hasei)監督の長編デビュー作。2017年。

フィリピン/マニラのストリートチルドレンの少女ブランカ(サイデル・ガブテロ)と盲目のギター弾きおじいさんピーター(ピーター・ミラリ)の物語。

父を知らず、母は男と去ってしまった孤児の少女ブランカは、手下のストリート・チルドレン達と財布をすったりして暮らしている。

盲目のギター弾きピーターと出会い、別の街に行ったブランカは、大人が子供を買うのだから、子供が大人を買ったっていいはずと「母親買いますポスター」を街中に貼り歩く。
この地では、ラウルとセバスチャンという兄弟風のストリート・チルドレンと出会いつるむ。

ピーターと二人でクラブで歌う仕事を得るブランカは、母親を紹介するというおばさんに導かれ怪しげなビルへ入るが・・・

ブランカ役のサイデル・ガブテロちゃんはフィリピンのYouTubeの歌姫として知られる当時11歳。フィリピンのスラムでの厳しい生活の中でたくましく生きる少女を演じてます。

監督が路上でスカウトした盲目のギター弾きピーター・ミラリさんは、ヴェネチア映画祭で上映された数日後に亡くなられたそうです。。合掌。

フィリピンのゴミの山を訪れたときに、子供たちにいつか映画を撮ろうと約束したという長谷井監督の、厳しい環境の中で暮らす人々への愛を感じる作品でした。
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