叡福寺清子

マーラとバイキングの神々の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

マーラとバイキングの神々(2015年製作の映画)
3.0
原題にあるFeuerbringerの意味をググったところ原題と同タイトルの3部作書籍がヒットいたしました.恐らく原作でしょう.そして終わり方から察するに映画もシリーズ化を目論んでいたんでしょう.でもスタジオを納得させるだけの興収が得られなかったから計画は頓挫・・・って塩梅かしらね.こんばんわ三遊亭呼延灼です.
そうですね敗因はスケール感の乏しさですか.神々と言いつつ登場したのはソー・ロキ・シギュン・ジークフリードぐらいですもの.しかも尺の6割は現代パート.ナチュラル大好きかーちゃんと学園のいじめっ娘は,ビルドゥングス・ロマンに必要という理屈は理解できますがそれにしたって・・・神話世界パートもなんかぺっちい.低予算なら低予算なりの工夫というものがあると思ったのですがね.途中ヨルムンガンドの絵の話がありましたが,マーラが神話世界に行ったときの落書きでしたってのが定石でそ.そーゆー工夫が足りないんですよ.
魔法の暗黒面にしても,いじめっ娘一人に対する復讐云々だけで畳んじゃう話じゃないでしょ(それで済むならスター・ウォーズなんて9部作もいりませんって).っていうかそのいじめっ娘,もうひとりのいじめられっ子後輩も先のお話では仲間になったりするんだろうか.あぁ母親は実は大魔女だったんだけど,ラスボスさんに記憶を消されてその頃の名残で妙ちくりんな集会に参加・・・だったらいいのですが原作ドイツ語だし翻訳されてなさげだし.なにかの間違えで続編が製作されたら確認したいと存じます.