ほーこんそん

日本で一番悪い奴らのほーこんそんのネタバレレビュー・内容・結末

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最高でした。悪党に成り果てても警察官としての誇りや信念を持っているつもり(あるいは悪党の自覚がないのかも)な諸星がとっても魅力的です。悪徳刑事のくせに表彰状を大切そうに飾っているあたり、本物という感じ。彼だけじゃなく、道警の倫理観も終わっているので、見ていて何が正しいのかわからなくなりました。道警ぐるみの不正を誰も止めない恐怖。一人だけまともな次長が不憫でした。

手段と目的を履き違えた者の末路とでもいうべき本作。違う作品ですが、諸星はジョジョ第5部でアバッキオを庇った警官の対局に位置するような男のように思います。大切な理想を忘れ、結果だけを追い求めた諸星。全てを無くしてなお警官としての誇りにしがみつく姿は、滑稽で、哀れでもありました。