kazマックスグローバーレッド

ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫るのkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

3.3
『コーヴ』に対して日本側の視点を追った日本人女性監督のドキュメンタリー映画。

コーヴで役人をクビになったはずの日本人が現職のまま登場してるし、コーヴの監督は「私は菜食者で肉は食べない、全ての人類は菜食者になるべきだ」って発言していたけど、何を食べるか食べないかなんて個人の選択だから押し付けちゃダメだよ。

『コーヴ』が受賞した同じ年に米国大量家畜生産の害を伝えたドキュメンタリー映画でアメリカ政府に都合の悪い『フードインク』は賞を逃したってのも気になるところ。『フードインク』は結構前に見たけどそれ以来アメリカ産の牛肉鶏肉は怖くて、食べないようにしている。

70年代にアメリカが日本の捕鯨に反対したのは自国のベトナム戦争の批判をかわす為に日本をバッシング利用したとのことだけど、今でも近隣国で国民の不満が爆発した時っていつも日本がスケープゴートされてる気がするが…


クジラの町 太地町は鯨肉を学校給食としてもっと広めたいらしく、「別にそこまでしなくてもいいんじゃないの?」って思ったけど、この映画の女性監督自ら鯨の竜田揚げレシピを紹介するDVD特典映像の中で「日本の食料自給率は今では4割以下で、クジラの資源は豊富なのに何故かワシントン条約で規制リストに入っています」って事を言っていたので、昔のように給食に竜田揚げが出るくらいまでになったら食料自給率もある程度上がるのかな。

って言うか結構重要な事を おしゃべりクッキング感覚の特典映像でサラッと喋ってたけど、本編で言ったほうが良いのではないかと思った。

イルカ漁をやめて普通の漁業にすることが出来ないのとか、本当に世界中の水族館にイルカを売って金儲けしてるのかとか、こっちが知りたい事に切り込んでなかったのがちょっと残業。