よくわからないけど、とにかく刺さった。ガツンときた。
60年代後半の時代背景からなのか、戦争前夜、イスラエルとヨルダンが睨み合う砂漠で撮影されたというヒリヒリ感からなのか、CANが担当した先鋭的な劇伴、音楽からなのか。
ちょっと悪い若い男前と、メチャ悪いナイスミドルと、汚い形のお節介焼きでズル賢いメキシカン親父。ここら辺はウエスタンのお約束。その3人が“アメリカ”のどこか……砂漠の中の寒村で、100万ドルの札束を奪い合う。この荒野が本当にどこでもなくて、でもそこに建て付けられたセット共々、とても画になる。またチラシの惹句にもある「モーゼルvsトミーガン」というのがイイ。それがまた時代舞台設定の謎さに繋がるのだが。
ストーリーはダラダラで起伏も無く、全く万人向けではありませんが、私は“映画を観る”ということは“体験する”ことだと思っているので、そうゆう意味ではとても稀有な体験が出来て良かった。それが劇場であれば尚更。
やっぱり西ドイツなだけに、ジュラルミンのスーツケースはリモワなのね😅
