chako

君の名は。のchakoのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
3.7
元々この手のアニメはあまり観ないのですが、昔からアニメが好きな兄が聞いてもないのに勝手にあれこれ薦めてきて、中でも絶賛していたのがこの新海監督の作品でして、一応「秒速5センチメートル」と「言の葉の庭」だけは観たことがあるのですが、どうも感傷的すぎるというか、聞いてるこっちがこっ恥ずかしくなるくらいに心の声を赤裸々に語られるのが苦手といった印象でした。なのでこの作品も全く圏外だったのに、公開から一ヶ月以上経った今も社会現象を巻き起こす程人気になっているので世間の波に乗ってみようかな、くらいの軽い気持ちで鑑賞。

いざ観てみると、
"捻れて絡まって、時には戻ってまた繋がる"
組み紐の説を基に魂の入れ替わり、時間、結び付き、そして眩しすぎる程の青春要素を詰め込み、劇中で流れるRADWIMPS効果もあってかあまり感傷的にならずクスッと笑える所もあって、私も含めたアニメはあまり観ないけど…という人にも入り込みやすい作品だったと思います。

そして絶賛されている映像の美しさ

東京と田舎という対比
人が行き交う東京の雑踏
湖を囲うのどかな糸守の街並み
この世とあの世の境目を越えて行く御神体のある山頂の景色は神々しさをも感じる。

主人公二人の声優を務める神木くんと上白石萌音ちゃんがまたいいですね!特に入れ替わった時の神木くんの女子力の高さ!
"ひやぁ!"とか"きやぁ!"とか、さりげない声が女子そのもの。
男子の憧れを絵に書いたような奥寺先輩の声優を務める長澤まさみも、エンドロールで名前を発見するまで気付かなかったくらい違和感なくて良かった。

何かや誰かのためだとか、誰かに会いたくてただそれだけで一心に突き進む二人の姿があまりにも真っ直ぐで、二人の行く末を見守る気持ちでいっぱいだったし、それから三葉が田舎の生活を嘆く辺りは同じ田舎育ちとしては共感。
田舎にはカフェなんて洒落たものはありません(*´ー`*)
chako

chako