人生にはいろいろな生き方のサンプルがあることを示すのは映画のひとつの役割だと思っている。
その生き方を体現する登場人物に感情移入できるかどうかはさておき。
その意味ではすごく面白い生き方だと思う。
極端に言えば、人生の意義は芸術性を追求して生きるか、もしくは経済性を追求して生きるかの二元論になりがちな中で、そのどちらにも収束しない無数の生き方があるはず。
主人公のマーク・レイなる人がちゃんと人生の喜びみたいな部分の価値を分かっている人物だったからこそ、その陰影がなおさら際立っている気がした。
こういうマインドは保ちつつ、屋根付きの家に住めるのが理想なんだろうけど、そのバランスを取るのってなかなか難しいんだよな…。