結婚式を挙げる為、恋人の下へ車を走らせていたマロリーは、突然のエンストで立ち往生してしまう。そこへ通り掛かったクリスチャンに助けられた彼女は途中まで彼を乗せていくことにするが…というストーリー。
「スケルトン・キー」や「インクハート/魔法の声」のイアン・ソフトリー監督によるシュチエーションスリラー。
車中で突如豹変したクリスチャン。マロリーは咄嗟にハンドルを切り、車は崖下へ転落し、逆さになった車の中で左足を座席に挟まれて身動き取れない状態になる。外へ放り出されて軽傷で済んだクリスチャンはマロリーの姿を見てあざ笑う。マロリーは何とか脱出しようとする、という内容です。
このタイトルから、サイコパス男に拉致されて地獄のドライブに付き合わされる「ヒッチャー」系の内容かと思いきや、前半は転落して逆さになった車の中で身動き取れなくなった主人公が脱出しようと足掻くシュチエーションスリラーのような内容でした。
主人公マロリーは結婚式を挙げる為、恋人の車を運転して彼に届ける為に長距離ドライブをしていますが、マリッジブルーに陥っていて、長距離を運転する中でどんどん結婚への不安が拡がっていくのかわざと遠回りしたりします。彼氏もデリカシーないタイプのようで、車内にエロ系の物そのままにしててそれを見つけて更にその気持ちに拍車掛かっちゃいます。
エンストしてる所に通りがかって助けてくれた爽やかイケメンクリスチャンを置いていくのも忍びなく、また、少しでも遠回りする為車に乗せるも、車中で豹変する所は結構ギョッとしました。普通に会話してたらいきなり自然に下品な事口走る所がサイコパスっぽいですね。
咄嗟にハンドル切って車が崖下へ転落してからは、左足挟まれて逆さづりになったマロリーが、その状態で夜を迎えて上着着たり車内にある物燃やして暖を取ったり、何とか携帯手に入れて助け呼ぼうと足掻く姿が描かれます。朝目が覚めると腕に蟻がビッシリ集ってる所はゾッとしましたし、ネズミたちに集られる所も気色悪くて良いですね。殺したネズミを捌いて、その肉片焼いて食べたりオシッコで水分補給しようとしたりする所くらいがサバイバルっぽい描写かな。マロリー演じたジェリアン・ハフの美貌とタンクトップ姿での奮闘も惹きつけるのに一役買ってましたね。
最初の方では主人公あんまり何もしないで夜迎えたりしますが、事故った時に車外へ放り出されて悪運強く軽傷で済んだクリスチャンが一旦は現場を離れるも、度々戻って来てはセクハラ質問かましたり、ノコギリ渡して「これで足切ったら出れるよ～」と煽ってきて中々ムカつくので割と飽きずに見れました。水を求める主人公の前で飲み物飲んだり、食料食べたりする所も良い感じでムカつきますね～。
いよいよ足切るしかない、って所まで追いつめられる主人公でしたが、不運続きの前半と違って後半はむしろつきまくってましたね。まさかあれで足外れるとは思わなかったし、木の枝杖代わりにしてたおかげでトラバサミも回避できましたし。
車から脱出できたマロリーが山中を彷徨ってる中で見つけた山小屋から少女の悲鳴を聞いて、助けに向いますが、足怪我してるんだしまずは逃げて助け呼ぼうよと思いました。山小屋の中でのクリスチャンとの戦いは結構ハラハラできて楽しめました。トラバサミ出てきた時点で決着は予想付いたけど、自分がやられたことやり返す所はスカッとしますね。でも、あのサイコ野郎だったらあのナイフで切断くらいしそう。
もう一つのオープニングは本編よりもホラー感増してましたね。でも、あの車中での突然の豹変具合良かったから本編の方がいいな。
未公開のシュチエーションスリラーとしては、スリルもあって楽しめました。
