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ダンケルクのGTのネタバレレビュー・内容・結末

ダンケルク(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦中の「ダンケルク撤退作戦」を描いた作品。
全体的に人間ドラマ的側面は薄く、特定の主人公らしき人物もいない。時系列が前後したりするため話が分かりづらく、果たしてそれが物語上必要なことだったのかと言われると疑問ではある。緊張感のある音楽が始終鳴り響いているのが、この映画の特徴か。実際兵士を載せた船は幾度となくドイツ軍の攻撃に晒され、その多くが転覆する。そこからの脱出劇は悲惨で、多くのものが溺れて命を落とす。撃墜された戦闘機からの脱出はこの映画最大の手に汗握る場面だ。改めて「水」の恐ろしさが身に染みるようだ。
緊張した、或いは悲惨なシーンを緊迫した音楽で彩っているからこそ、大勢の民間船舶が兵士たちを救助しに来るシーンの感動は一入である。音楽もそれに合わせて、晴れ渡るような清々しいメロディに変わる。イギリス賛美的な終わり方はあまり好きではないが、この助けられた兵士たちが後の戦線で大活躍をすることを考えると、「我々は絶対に諦めない」というチャーチルの言葉での〆は正解なのかも。
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