予告編の、映像とaikoの主題歌、そして"けいおん"の山田監督であることから、耳が聴こえない女の子と、彼女を昔いじめていた男の子との、ピュアで可愛らしいラブストーリーかと思って観たのですが…とんでもない!それどころでは、ありませんでした!!
描かれている内容は、"生きていくとはどういうことか"。
"傑作"…そんな言葉だけでは、とても言い表せない。
普通なら避けてしまう表現にも、逃げずに真摯に立ち向かう、その山田監督の勇気ある姿勢に拍手!そして、とても丁寧で細やかな演出と、素晴らしいバランス感覚にも大絶賛を贈りたい。
敢えて描かないシーンを設けて、観客の想像に託す、その程度も素晴らしい。
故に、人によって理解度も様々だとは思うのですが、観終わってからも、余白部分について、すごく考えさせられました。
と、冷静なフリをして感想を書いていますが…これほどズキッ!と来て、心がザワザワさせられ、脳が痺れるような思いをさせられた映画は、これまでありませんでした…。
元々の原作も、きっと素晴らしいのでしょうけど、この映画は、これまでのどんな映画とも、比較することができない領域に触れていると思います。
今年の邦画アニメは『君の名は。』のひとり勝ちかと思っていたけど…この映画、すごいよ!!