すずき

ウィッチのすずきのレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
3.9
独立前のアメリカ、17世紀のニューイングランド。
街を離れ、森の側で暮らす敬虔なクリスチャンの一家。
ある日、長女のトマシンは末っ子のサムの子守を任される。
だが、彼女が僅か一瞬(比喩ではない)目を離した隙に、サムは神隠しにあってしまう。
一家は魔女の仕業と推測、やがて魔女の呪いは他の家族にも及び…

「ライトハウス」「ノースマン 導かれし復讐者」のロバート・エガース監督のデビュー作。
デビュー作の時点で既に、画の非凡さが感じられる。
後の2作も見た時に思ったけど、やっぱりベルイマンの影響大きそうだ。
あと監督は時代考証フェチなので、本作も17世紀アメリカの再現を徹底している。
言葉遣いも当時のものにしているそうなので、吹替よりも雰囲気を味わえる字幕の方がオススメ。

ゴア描写やビックリ演出はほとんど無し。
ただ、問題を抱えた家庭の居心地の悪さ、をたっぷりと味わえる。
更に事件が起きた事で家族の問題は表面化し、互いに疑心暗鬼となり、親が子を疑う地獄絵図。
嫌〜な雰囲気と展開をこれでもかと楽しめる、高ストレス映画。
しかし不思議と、ホントに嫌な気持ちにはならなかった。ラストもなんか心地良いし。

あと主人公のアニャ・テイラー・ジョイちゃんはやはり可愛いね。
結構目と目の間が離れてる個性的な顔つきのなのが存在感ある美少女。
そんな彼女が、次々と酷い目にあう美少女ホラーとしてもオススメ。
あんな子が姉なら、そりゃ弟くんは性癖歪むわ。