リリー

ウィッチのリリーのレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
3.8
キリスト教について学ぶ題材として秀作でした。

魔女伝説が怖いというより、強い絆で結ばれているはずの人間関係が、疑惑によっていとも簡単に崩れることが怖いです。それが、アメリカで17世紀におきた魔女狩りで多くの女性が冤罪で処刑されたことの元凶でしょうか。
一家が信仰に敬虔であるがために他人と教会から隔絶された村に移住したことによって、貧困に苦しむだけでなく思想がより偏狭になっていくように見えました。貧しさから信仰を強めていくのでしょうが、災いは悪魔の仕業だという欧米の考え方と、羊、ウサギ、などの動物が象徴するものなどは、キリスト教の深い知識が必要なので勉強しなくては!といつも思っているのですがサボりがちです。
最後のシーンでのトマシンの行動と表情が指し示すものは解釈によりますが、私には深い悲しみが残りました。
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