かたゆき

スノーマン 雪闇の殺人鬼のかたゆきのレビュー・感想・評価

スノーマン 雪闇の殺人鬼(2017年製作の映画)
2.5
深い雪に覆われた北欧の国、ノルウェー。
大都市オスロでは、子持ちの女性ばかりを狙った連続殺人が多発していた。
残忍な手法で殺された被害者のそばにはいずれも小さな雪だるまが置かれていたのだった――。
酒で身を持ち崩しクビ寸前の刑事ハリーは、配属されたばかりの新人刑事カトリーネとともに調査に乗り出す。
だが、ほとんど手掛かりなど残さない巧妙な手口の犯人は、まるで彼を嘲笑うかのように第二第三の犯行を繰り返し、あろうことかハリーに犯行声明ともとれる手紙を送ってよこすのだった。
地道な調査の結果、9年前のある富豪夫人の失踪事件と何らかの関連があることまで突き止めたハリーは現地調査に乗り出すのだが、犯人の魔の手は彼の別れた元妻と一人息子へも向かい始める…。
連続殺人鬼〝スノーマン〟の本当の正体とは?9年前の事件と何らかの関りがありそうなカトリーネの真の目的とは?そして、ハリーは無事に犯人を捕まえ家族を守ることが出来るのか?
雪深い大都市オスロを舞台に、雪だるまをモチーフにした猟奇殺人鬼の正体を巡るミステリー・サスペンス。

主演を務めるのは実力派俳優マイケル・ファスベンダー、他にもレベッカ・ファーガソンやJ・K・シモンズ、懐かしのヴァル・キルマーといったバラエティ豊かな面々が脇を固めております。
監督は僕とはあまり相性の良くないトーマス・アルフレッドソン。
なので豪華なキャストの割にはあまり期待せずに今回鑑賞してみました。前二作と比べるとまだ幾分かは見やすくなったとは言え、やはり今回も合わなかったですね、これ。
白が映える美しい映像や雪国特有の乾いた空気感などはとても良かったのですが、問題は肝心のミステリー部分。
観終わって大まかなストーリーはだいたい理解できたものの、細かい部分に幾つもの「?」が。
要するに、腑に落ちないのです。
どうして犯人は主人公に雪だるま入りの手紙を送る必要があったのか?
あの犯行との関連を匂わせる変態大富豪や産科医など恐らくミスリードを狙ったんだろうけど、その後どうなったのかほったらかしなのでモヤモヤするし。
主人公の相棒となる女性刑事の最期なんて呆気なさ過ぎて、「え、結局なんだったの?」と拍子抜け。
そもそも何故に雪だるま?こういった細かい部分が最後までいちいち腑に落ちない。

こんなことを言うと身も蓋もないのですが、同じ内容・キャストでデビッド・フィンチャーあたりが監督したら、すごく面白くなりそうという感想を持ってしまいました(笑)。
題材や雰囲気、キャストなどは凄く良かっただけに勿体ない。
かたゆき

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