川田章吾

10 クローバーフィールド・レーンの川田章吾のレビュー・感想・評価

4.0
なかなか面白い作品だった。
J・J・エイブラムスの前作と繋がりはないけれど、エイリアン襲来ものに、密室心理劇的な要素を入れていて、新鮮味がある。


また、密室心理劇のストーリー・ラインは真新しくないため先は読めるけど、ハワード役を演じるジョン・グッドマンの気持ち悪い演技に目が離せない!髭を剃った時の気持ち悪さ…

やっぱりオマエはミッチェル目当てか!
キモイいいいいい!

ってちゃんとなるのは、ジョン・グッドマンのそれまでの演技力がしっかりしているからこそ。

そして、最後はエイリアンが登場して、ありきたりの感じと思いきや、女性の権利という社会的なメッセージもしっかりと入れている。
しかも、このオチは、ちゃんと計算して作られていて、ハワードが「外は危険だ、お前は家にいろ!」ってミッチェル(女性)を家に閉じ込めようとするところなんか、マッチョな男性像として見事に象徴化されてるんだよね。
※個人的な要望としては、そういうテーマで描くなら、エイリアンみたいに、エイリアン自体のモチーフを男性のアレみたいにした方が一貫性もあっていい気もしたけど…

見ている時はジョン・グッドマンの気持ち悪さに吐き気がしたけど、それがちゃんと、物語の骨格になっている。だから、ありきたりなテーマでも、素直に面白いと感じられた。
オススメです!
川田章吾

川田章吾