めい

シング・ストリート 未来へのうたのめいのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

スコットランド荒れてる高校に転校してきた冴えない主人公。いけてる年上のモデル志望の女の子にひかれてバンドを組もうと決心。MVに出てもらったり愛の歌を書いたり、関係を深めていく。でも彼女にはボーイフレンドのような年上男性がいて、そいつとイギリスに行ってしまった。しょんぼりする主人公だが、早々に彼女を街で見かけ、話を聞くと渡英は失敗に終わったとのこと。なんだか変わってしまった彼女と距離をとって、最初で最後になるかもしれないギグを敢行。ちょっとは期待してたけどやっぱり彼女が最後にやってきてふたりは小舟でイギリス再出発を目指す。

主人公の兄、劣悪な家庭環境の中で道を切り開いてきて、挫けてしまったのに、弟の背中を押してやるんだけどそれが複雑で苦しくていっちばん良い役だと思った。背負ってるものが多いほど良い。
事実離婚の最中にある家庭の中で鬱積していく感情が寂しくて悲しくて辛い。
助け助けられ、授け与えられの関係。指導者だけどボロボロの兄。絶妙

主人公も女の子も映るたびに誰?ってくらい印象が変わる。いろんな表情が見えて素敵。

曲は言わずもがな全部良し。
とくにさいしょのMVはポイント抑えてて笑った。牙のラストカットは劇場で結構笑いが起きた。
デュランデュランも一番有名なやつしか知らないしcureとか影のMVの曲とかしか知らないし、聞いたことない曲も聞いたことある曲もいっぱいあって楽しめた
ジョン・カーニー的な楽器がどんどん入ってく演出は何度やられてもグッとくる。

ラスト主人公がなにに落胆して、なぜ高揚して走ったのか、メリハリがない感じはあった。そのせいでなんだか最後の船出で終わるのに肩透かしをくらった。
はじまりのうたのが好み。

日本の高校青春映画も年相応の青臭い役者さん使ったほうが良いのになあと思いつつ、客持ってるリアル高校生役者っていないなと思った。百ぽ譲ってリアル年齢じゃなくて良いから、またかこいつかと思わせるキャスティングやめてほしい。
めい

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