たも

傷物語II 熱血篇のたものネタバレレビュー・内容・結末

傷物語II 熱血篇(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 概ね良かった。
 不満点は映画的な誇張に感じるところが多少目立ったところ。羽川さんのサービスが多すぎて有り難みがどんどん少なくなっていく。何度も見えるパンツに誰が萌えるんだ馬鹿野郎!見えそうで見えないから見えた時の幸福度が高いんじゃねえか!!自分でスカートを捲るな!!!目の前で脱いで渡すとはなにごとじゃ!!!!たわけ者!!!!!けしからん!!!!!!

 まさかとは思うけど今作で新規の客を取ろうって気はないはず。こんなにとっつきにくいオタクの男にしか刺さらなそうな作品。この作品を好きでもなく、前後を見たい知りたいと思ってる層にしか面白いと感じなそう。
 それでも本作は戦闘がメインだしつまらないシーンが全くと言っていいほど無かった。
 序盤で可哀想な羽川さんが見れて満足。羽川翼は可哀想な時ほど輝く。とは言いつつも終盤の羽川翼に憧れて聖人を重ねる暦も見れて、猫物語に繋がるなあって思えたのが良かったし、繋がりで言えば忍野メメへの500万の借金の内訳がわかったのもよかったし、何よりも羽川翼のことを恩人って言ってた理由もわかる、痒いところに手が届きまくる、鉄血編のよくなかったところを全て払拭して名誉挽回が上手くいった印象。

 アニメシリーズのあの独特の単色と小物がちらほらみたいな背景と比べると、映画版はすべてに重みみたいなものが生まれていて戦闘との相性は良いと感じた。話にも構成にも無駄も少なくて、逆にギロチンカッターが1番強いって言うてたのに秒殺されるっていう無駄の削ぎ落とし方。唯一人間なのに半ヴァンパイアより強いって一体どんなやつなんだと思っていたらキリストみたいに磔られて終わった。打ち切り漫画の最終回みたいな話の終わり方だったけど、まあまあまあまあ。正直ドラマツルギーとエピソードとの戦闘は物語シリーズにしてはかなり濃密だったし、そこまで不満はない。

 熱血編は監督2人体制なのが良かったんだろうか。頼むこのクオリティから下がらないでくれと願わずにはいられない。冷血編。
たも

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