Naoya

聖の青春のNaoyaのレビュー・感想・評価

聖の青春(2016年製作の映画)
2.4
わずか29歳という若さで、腎臓の病気のためにこの世を去ったプロ棋士である、村山聖に焦点を当てた作品。病気と、迫る死と戦いながらも将棋に言葉通り人生を賭けた聖の鬼気迫る雰囲気、意気込みが日頃の人生、そして盤面で表れており印象的。駒を指す音は本作ではとても重要な一つの効果音になってます。聖の矛盾した行動や自堕落な生活と、人間味のある生々しさもしっかり描いてます。映画的に弛れる点もあるが、将棋のルールが解らない=面白くないはナンセンス。彼の場合は、将棋に出会い、夢中になり、生きる活力と同時に死を早める諸刃の剣となった。紛れもなく、生きた1人の男の物語を描いた作品で、その点を噛み締める必要がある作品。村山聖を演じた松山ケンイチは凄みがあり、同等に、ライバル羽生善治を演じた東出昌大も良い。
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