murmur616

君がくれたグッドライフのmurmur616のネタバレレビュー・内容・結末

君がくれたグッドライフ(2014年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

 尊厳死の是非などは答えの出ようのない問題なので、あくまでもハンネスの選択の物語として受け止めました。
 自転車にも乗れて、確かに周りからすれば「まだ頑張れない?」と言いたくなるような段階だったのかもしれません。しかしハンネスにすれば安楽死を決断せざるを得ない状況だったのでしょう。愛する妻や家族に友人達に看取ってもらうという、ある意味双方に最も辛い選択をしなければならない程に。
 仄かなユーモアも湛えていますし、自転車旅行は純粋に楽しそうですが、待ち構える結末を知っているのでどの場面も寂しい印象でした。怪しいクラブで妻に見つかるドミは気まず過ぎて笑いましたが。
 安楽死するから着いてきて最期も見守ってね、なんて頼める友情は純粋に尊いなと思いました。皆んな決して受容しているわけでもないのに着いてきてくれるという・・・。
 ラストの何分かは本当しんどかったです。ハンネスに感情移入し過ぎて、まさかの担当医が事故って延期という展開に本気で唖然としました。死の覚悟を持って来たのになんという・・・。でも死の恐怖に逸っていたハンネスにとっても、妻のキキや友人達にとってもこの予想外の猶予が良かったんだね。
 家族や友人に囲まれて尊厳死を選んだハンネスも家族と最期を過ごしたお父さんも良い最期だったと信じたい。かなり感情を揺さぶられる映画でした。
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