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君がくれたグッドライフのxavierのレビュー・感想・評価

君がくれたグッドライフ(2014年製作の映画)
4.0
喜びも悲しみも受け止めて"いい人生だった"と愛する人たちと笑い合う事が出来たなら…
持ち回りで行き先を決めて自転車で1年に1度の旅行に繰り出している6人の男女。ハンネスとキキの夫妻が今年の旅行先をベルギーに選ぶ。それはハンネスが筋萎縮性側索硬化症(ALS)を宣告され、尊厳死が認められているベルギーに行って人生を終わらせるためだった。それを知ってもベルギーを目指し例年と変わらない楽しい旅を続ける彼らだったが…
ストーリーはこんな感じ
話としてはかなり重たい内容だよね。
仲のいい友達&友達夫婦に、自分の弟と旅をし目的地についたら死ぬ…って言うんだから。
でも解るなぁ、自分もハンネスと同じ考えだから…
この作品ではALSだけど、癌で余命が短いと言われたら、延命治療はやらないかも。ただ生きてる期間が伸びるだけだもんなぁ。その期間のために治療費がかかるのも嫌だけど、それよりも周りの人の悲しみが長くなるのが嫌なんだよなぁ…
それよりも、最後の瞬間まで出来るだけ普通に生活をしたいもんなぁ…
って考えの人だから、ハンネスの気持ちは解る。
妻のキキは可哀想だけどね…
そして、それと同じぐらい家族も友達も可哀想だよね。
ハンネスのお母さんは、旦那さんがALSで亡くなってる。ハンネスは、父親がチューブだらけで生かされる所も観てるし、母親の悲しみも見てて耐えられなかったんだろうね。だから安楽死を選んだんじゃないのかな。

家族には事前に病気の事を話し自分がどうしたいかを話し合えたんだけど、友達はいきなり聞かされたからな。
そう考えると、友達が1番辛いかも…
死ぬと解ってて旅をしなきゃならないんだから…
でも良かったよねハンネスは。
友達が一緒に旅をしてくれたんだから

結構、こういう話の映画って泣かせよう泣かせようとするんだけど、この作品は淡々と描いていて、そういうのを押しつけようとしない所は、好感がもてるなぁ
ラストの海辺のシーンも良かったわ…
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