ちろる

しあわせの灯る場所のちろるのレビュー・感想・評価

しあわせの灯る場所(2014年製作の映画)
3.6
プロ野球選手を辞めて、スポットライトが当たらなくなって、お酒に頼りっきりの自堕落だった生活、一人娘にも呆れられてどうにか威厳を取り戻さなきゃいけない。
そんな時にスーパーで話しかけてきたのがダウン症候群の青年プロデュース。
はじめはちょっと興味本位だったであろうカルビンも、プロデュースの明るさ、真っ直ぐさに何か感じる事があったのでしょう。
野球をしてみたいというプロデュースに付き合ううちにカルビン自身が自分の居場所を見つけていくような過程が丁寧に描かれてる。
そして、とにかくプロデュース役のデイビット・デサンクティスの演技が素晴らしい!
彼から放たれるなんとも言えない癒しのオーラは、画面からと伝わってきて彼が出ているシーンは自然としあわせな気持ちにさせられます。
ちなみにカルビンがプロデュースと出会ってなんとかアル中から立ち直りそうになるも、また弱さによって振り出しに戻ってしまうというアルコールの怖さも描かれてる本作、とんとん拍子に「しあわせの灯る場所」に2人で向かうのかと思いきや、まさかのラストの展開、なかなか複雑な気持ちにさせられました。
すごくいい話なので、ラストはもっと丁寧に描いてくれればより良かったのかなーとか、演出がちょい残酷?とは思いましたが、プロデュースの笑顔が癒されるので、優しい気持ちに包まれたい時にオススメの作品です。
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