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パターソンのromioのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.0
ジャームッシュの新作ということで、あまりにも見たすぎて見れなかった作品。
2018年のラストはこちらの映画で。

見終わった後、このジャケットをみてまた惚れるが。
映画そのものが一本の詩という、なんとも彼らしい作品。
てかお洒落すぎだろ!!俺なんかがやったら、お前何カッコつけてんのって話になってしまうだろう。キムタクとかと同じ世界の話だ。しかしジャームッシュにかかれば
そんなことは一切感じさせず、あくまで自然なその世界。アダムドライバーが好演。

舞台は田舎町のパターソン。
そこでバスドライバーを勤めるパターソン(名前)がこの映画の主人公。
朝起きて、仕事をして、妻との会話をして、犬の散歩がてらバーに寄る。
そんな普通の日々が映される。
似たような日の中にも新しい出会いや発見があり、その時に感じたことを自分のノートに詩として綴るのが彼の日課。
彼の周りには、夢を語る白黒の妻、愚痴を言う同僚、バーの仲間と特徴的な人ばかりいる。
その中で、彼は戸惑いを見せることはあれど、不満を言うことはなく相手の話を聞いてそしてそれを受け入れる。
そんな時、彼は何を感じているのだろうか?

ところどころにあるアクセントが響き、ラストには、今までの日々がそれぞれ共鳴するかのように気持ちよく昇華されこれからへと続いていくメッセージを受け取れる。
詩から映画へ、映画から詩へ、そして人生へ。
明日もまた一日が始まっていくけれども、その感じ方は人それぞれ、その時の気持ちはその人だけのものなのだ。
優しく元気がもらえる作品。
日曜日の夜なんかにとてもおすすめ。
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