ちろる

レゴバットマン ザ・ムービーのちろるのレビュー・感想・評価

3.9
アニメ『LEGO』シリーズの第2弾。
今回はあの皆に愛されるダークヒーロー「バッドマン」をLEGOバージョンで再現している。

嬉しいのはスピンオフとして誕生した企画なのにもかかわらず、脚本も映像も手抜きは一切なし。
ふざけていながら、肝心なところはまじめに演じる役者たちの演技にも感涙だった。

基本的に「バッドマン」の物語を全く知らない人が見るよりは、知った上で内輪ネタとかを楽しみながら観ることをお勧めしたい内容ではあるが、手抜きなしの仕上がりの理由としてはとにかく作り手のバッドマン愛が溢れてるので、「バッドマン」知らない子どもが観たらきっと、オリジナル観たい!となるはず。
本作のバッドマンは、ちょっと厨二病。
自分語り大好きで、ナルシストなそんな「バットマン」という人間を掘り下げ、「バットマンが真に人間らしく生きるにはどうすればいいのか?」という問いに到達する。
更には悪役ジョーカーは、バットマンに自分を認めて欲しいと、涙目で訴え、サイコパスではないイジらしいキャラクターにすることで、バッドマンとの関係性に単なる敵対関係じゃないものを与えてくれているのが、アンパンマンが好きな子どもたちにも受け入れられるにちがいない。

ちなみにDCコミックのキャラだけでなく、過去の様々な作品の中からいろんなキャラが敵として登場して、ごちゃ混ぜ感が本当に賑やか。
そういう意味でも小さなお子様だけでなく大人もかなり楽しめる作品になっている。
ちろる

ちろる