ヴァンサン・ペレーズといえば、フランスのイケメン俳優というイメージしかなかった。この映画は全てのシーンが美しく、ベルリンの街並みの見せ方や小物等も相当こだわって作ってあって、こんなセンスがある人とは知らなかった。テーマは重く残酷な話で、ドイツの話なのに英語だし俳優陣も国籍バラバラではありますが、美的という点でかなり良かったです。制裁のシーンでさえ、その前の風景が綺麗すぎる。エマ・トンプソンは安定の演技で安心して観ていられた。捜査官の執念、固執すぎるが余り、逆に犯人（夫婦）に特別な思いがあったように見えた。重い実話ながら、後味は悪くない。
