MasaichiYaguchi

トゥームレイダーファースト・ミッションのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.3
シリーズ累計出荷、ダウンロード販売本数が昨年時点で6,300万本に達している人気ゲーム「トゥームレイダー」を実写映画化したものというと、アンジェリーナ・ジョリー主演作品が思い浮かぶが、本作は過去のシリーズとは一線を画す2013年のリブート版ゲームを基に製作されたリブート映画。
このリブート映画でララ・クロフトを演じるのがオスカー女優のアリシア・ヴィキャンデルなのだが、彼女がここまで身体能力を発揮してアクション映画に挑んだのは初めてだと思う。
リブート版ゲーム同様に本作では架空の日本が舞台になっていて、我々も知っている歴史上の人物が重要なモチーフとして登場し、内容も同じく若きララ・クロフトの最初の冒険を描く。
ララ・クロフトの武器というと二丁拳銃のイメージがあるが、本作のポスターやチラシを見れば分かるようにそれらは登場しない。
2013年のリブート版ゲーム発売時のキャッチコピーは「本能が目を覚ます」だったが、このリブート映画も、親の莫大な資産に頼らず自力で生きてきた女の子が、父親の足跡や運命に導かれるように最強のトレジャー・ハンターへの道を歩み出す姿を映し出す。
邦題にあるファースト・ミッションとは、世界に最悪の厄災をもたらすものを封印するという任務。
彼女は、この厄災をもたらすものを奪おうとする敵と戦い、更にそれが厳重に保管された場所にある様々なトラップを掻い潜ってミッションクリアを目指す。
この作品は、過去の2作品や「インディ・ジョーンズ」シリーズ等のノンストップサバイバルアクション物を踏襲しながら、それに父子のドラマというエモーショナルな部分を付け加えている。
ただ、描かれた日本的要素をはじめとして突っ込みどころ満載で、既視感を覚えるシーンや展開もあって少し残念だった。