竹

リトル・マーメイドの竹のネタバレレビュー・内容・結末

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

字幕版で視聴。
シンデレラ、美女と野獣、ムーランなどなどディズニーの実写は基本的に原作ぶっ壊しクソ映画になるので不安だったけど、今回はメチャクチャ良かった。
黒人アリエル発表時にはびっくりしたものの劇団四季なんか日本人アリエルだし、何よりも圧巻の歌唱力で、納得の歌姫役だと思えた。
吹き替えはまあ…普通に上手ですね~という感じなので、ぜひ字幕で見てほしい。
一部歌詞の変更もあったけど、キス・ザ・ガールに関しては変更後の方が好きかもしれないくらいハマっていて良かった。同意のないキス問題を胸キュンポイントに変更してくるの上手すぎる。

セバスチャンとフランダーのビジュは一瞬で慣れた。セバスチャンは声優さんが凄い。黙ってたらただのカニなのに、声であんなに表情を感じられるとは。
スカットルも性別・鳥種は変更されたものの性格はアニメ版そのまんまだったのですんなり受け入れられた。
個人的にはヴァネッサがお気に入り。クオリティ高すぎる。

本筋はアニメ版と全く同じで、+αで登場人物(特にエリック)の掘り下げがある構成。ところどころの演出にアニメ版のオマージュがあって嬉しくなった。
エリックのお母さんを登場させたことで、陸と海の両方で母⇔息子、父⇔娘への愛と理解が描かれる対称性が非常に良かった。

お姉さん人魚たちのビジュが凄く良かったので、もっとアリエルと姉妹の絡みがあっても良かったのになと思った。アニメ版より微妙に仲悪そうで…。
姉妹の人種が~トリトン王は多妻なのか~とか気になった人はアニメ版を見てほしい。母親は同じでも姉妹みんな髪色違うのはアニメ版からです。なんで姉妹の名前を変えたのかは謎。

欲を言えば、とどめはエリックに刺してほしかった…。
あそこはエリックの船乗り属性が活きる伏線回収シーンなのに。別に最後くらい守られるプリンセスでもいいじゃん。

あとはラストのアリエルが陸に戻ってくるシーンはアニメ版を踏襲してほしかった。
アニメ版の、アリエルに心を惹かれたエリックがフルート(理想の女性の暗喩)を海に投げ、キラッと光る→ラスト、キラキラ光る銀色のドレスを着たアリエル(理想の女性)が海から戻ってくる、の表現がオシャレすぎて大好きなので、ちょっと物足りなかった。

とはいえ、Dオタ目線でも本当に好きな作品になった。まさかディズニー実写で2周目に行く日が来ようとは。ありがとう…
竹