2021.07.22
観賞後しばらくは放心状態だった。
説明的な描写はなく、展開に観客が引っ張られていくような没入感満載の作品。
白と黒、陰と陽である対照的な2人を結びつけることで、ニナは心をかき乱され、精神的に不安定になるわけだが、経験し得ることのなかった世界を知り、内側に秘める新たな自分を知ることにもなる。清楚で臆病な子よりも、どこか挑発的で破壊的な子のほうが気になってしまうというのは男の本能なのかもしれないが、生まれ持った自分の性格と闘いながら、バレエダンサーとしての責務を全うしようとするニナが健気で脆くて、、、息が詰まる想いだった。表現者としての自分自身に、文字通り命をかけて真摯に向き合った先にあの踊りがあった。
I felt it perfect. It was perfect.