性の悦びおねえさん。
白鳥の湖の主役である白鳥役と黒鳥役に抜擢された主人公。
白鳥役としては向いている主人公であったが、王子を誘惑する黒鳥役としては今ひとつ足りないと演出家からダメ出しを食らい、主人公の苦悩が始まるお話。
狂気。
ナタリーポートマンの鬼気迫る演技に圧倒された。
主人公は、主役を演じるには正直向いていないタイプで精神的に幼い、未熟である。
その背景として、主人公の母が自らの叶えられなかった夢を娘に託すステージママであったことがある。
役に対する、母に対して、己の未熟さに、ライバルに対して、役を奪ってしまった相手に対して、様々なプレッシャーを受けてしまいグチャグチャな精神状態になるのだけれど、その演技が素晴らしい。
ハッピーエンドと見るかバッドエンドと見るか、人それぞれ見え方もあるであろう感心する映画でした。