サメガミ

ブラック・スワンのサメガミのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・スワン(2010年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

成功には狂気🎬

ナタリーポートマンのバレリーナぶりが素晴らしい。相当に練習したんだろうなと。
トップの世界では、本人、親、コーチ、同僚皆が狂気だった。優しさなんてない。
親自身のバレリーナの夢が叶わず、それを子供に託す構図はよくあるが、嫌いだ。親が自分の判断で飽きられたくせにそれを子供に選択権もなく、背負わせるのは身勝手すぎる。
コーチも指導熱心なのかセクハラしたいだけなのか微妙なところだが、本人の気分絶対に気持ちよくないだろう。
同僚たちのギスギスし自分がのし上がる雰囲気はまさにトップの世界だなと思った。
本人の不感症がまさか自傷行為によって克服されるとは思わなかった。
幻覚が見えるときは鏡が効果的に使われており、現実と幻覚の境が見易かった。
綺麗な女性も良いことばかりではなく、なかなか大変なんだなと思った。


ある舞台の主役の座を巡ってバレエの練習が行われていた。主人公は四六時中練習しており、お母さんと共に主役になることに命をかけていた。
その甲斐あって主役に選ばれた主人公は本格的に舞台の稽古に励むが、演技に彩りが足りないと指摘され、それは不感症のせいだと言われる。
ゆえに感じる練習が必要だと言われ、執拗に迫られたり、自慰をしろと言われたりする。
そんな最中心も体も限界を感じ、幻覚が見え始めるようになる。
そして本番当日を迎えるが、第一章がうまく行かず、代役に主役を取られそうになり、揉め刺し殺してしまう。
何かが吹っ切れた主人公は最高の演技を披露し、幕が閉じる。
実は自らの腹部を刺していたころが分かり、幻覚だったことに気づく。皮肉にもこれによって不感症を克服していたのだ。