東京・新文芸坐シネマテークにて。
エルマンノ・オルミ監督の長編第二作。
転勤で離ればなれになった男女の物語。
手紙の朗読により、それぞれの気持ちを重ねていくシーンが美しいです。二人の気持ちが近づく瞬間が見えます。それが手紙なのですよ。つまり、空間的に離れたままで、二人の目線を交差させることさえなく、その瞬間を映像で表現してしまうのです。すごい。
上映後の講義で大寺眞輔さんがいろいろ解説してくれたことを紹介したいところですが、前述のシーンがあまりにも印象的で、それ以外のことが書けません。
正式決定前とのことですが、本作を含むオルミ監督の初期三部作を9月頃、文芸坐シネマテークで上映する企画があるそうです。第一作の『時は止まりぬ』が相当良いそうです。大寺さんが大絶賛して目一杯ハードルを上げていました。是非観たいと思います。