Rosso

美しい星のRossoのレビュー・感想・評価

美しい星(2017年製作の映画)
3.8
皆さんおっしゃる通り難解。
あらゆるメタファーが散りばめられているのは何となく感覚的には感じ取れる、しかしそれをストーリーとして紡ぎあげられない、そんな感じ。非常にもやもや。

なのに何でかなあ〜
すごく良かった。本当にほんと。

物語の中で家族はそれぞれ火星、水星、金星、そしておかんは地球となってますけれども、
これ結局何らかの外的要因による自我の覚醒ですよね。

間違いなく異星人である証明が劇中でされているわけでもないし、なんなら橋本愛ちゃんは寧ろ金星人説への疑念エンドとも取れてまうし、
つまるところ “あくまで映画の異星人のお話 ”って感じに遠くに置けないんだわ。
僕の感覚や普段から思うことと極めて近い位置を旋回されているような。何て伝えりゃいいんだ表現がむずいなあ。

人間観察抜群な人物描写も抜群に良かったね〜!
マルチどっぷりおかんや気象予報士れなたん、歌い手タケミヤ(何と彼葛城事件の次男な!)、そしてミスコンのウェイ男、
25周年迎えた私の人生界隈にみんないたよ、いずれも嫌いで軽蔑している人種だわ。各々の特徴の捉え方、分かりみが深い...!!
(れなたんはごめん、たまに好きになるかも)

そして尊師:平沢進様の金星を使用してるとかそれ先言え案件な。
いや〜えがった...!!神曲や、そういう意味では俺も金星人の自我持った方がええすか?

好き嫌いはがっつり別れる作品でしょうが、僕は非常に楽しめました。
佐々木蔵之介さん演じる黒木についてはこれはカンファレンス必須だと思います、未だにちんぷんかんぷんや(褒め)
Rosso

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