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さよなら、ぼくのモンスターのpicaruのレビュー・感想・評価

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『さよなら、ぼくのモンスター』

こ、れ、は……

ドランじゃないか!!
『胸騒ぎの恋人』じゃないか!!

映像表現、音楽の使い方、好意を抱く相手のキャラクター、セクシュアリティの描き方etc…
共通項を見つけるので忙しかったな(笑)

ステファン・ダン監督自身がグザヴィエ・ドランと重なる点が多すぎるんだよね。
年齢、カナダ、監督初期の作風、セクシュアリティetc…
知り合いではなくても、作品を通してお互いに意識しているところはあるんじゃないかな。

原題の『Closet Monster』が強い。
特に、“Closet”に隠された意味が深い。
(カミングアウトの意での)セクシュアリティ×(女性の服が入っている点での)ジェンダー×親子の縁×幼少期のトラウマ
メタファーが強烈すぎる。

映像としての美しさ、刺激の鋭さ、そして何より監督の覚悟が突き抜けたキスシーン。
目が離せないってこういうことだよ。
キスシーンへのこだわりも、ドラン監督作『マティアス&マキシム』を彷彿とさせる。
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