にゃんこむ

ゾンビ・サファリパークのにゃんこむのレビュー・感想・評価

ゾンビ・サファリパーク(2015年製作の映画)
3.7
ゾンビ大戦後の世界でゾンビハンティングが出来る娯楽施設を舞台にしたゾンビ映画。

○20億人が犠牲となった、ゾンビ戦争から7年後。
生き残ったゾンビたちを孤島に隔離し、ゾンビ狩りを楽しむ「リゾート」と呼ばれる施設ができ、人気を集めていた。
メラニーはゾンビ戦争で父を亡くし、いまだに心の傷が癒えておらず、ゾンビ狩り療法が効くという話を聞き、この孤島にやってきた。この島が危機を迎えるとも知らずに……。

ストーリー全体が小奇麗に纏まっている良作なゾンビ映画。
前半ちょっとグダグダするので、B級ゾンビ映画かと思いきや、後半そのグダグダした理由も伏線回収してくれるので面白かった!!
ゾンビのデザインも、時間が経っている設定のせいか、生々しい傷は少なく、ボロボロの亡霊みたいな悲壮感漂う感じ。

また、ゾンビ映画によくある「ゾンビは歩くの?走るの?」問題にも上手く言い訳を考えたな~と思いました。
でもこの設定だと一度パンデミックが起った直後は生存難易度ゲキ高ですよね(笑)
備蓄用意しとかないと!

そもそも、ゾンビとはいえ元人間。
見世物にして殺しまくるのは倫理的にどうなんでしょう?
見始めるとその疑問が真っ先に上がると思うのですが、それに答えてくれる形でストーリーが展開します。
恐怖の対象だった「ゾンビ」から、昨今の映画やゲームなどでは有象無象のザコな怪物の記号としての「ゾンビ」に成り下がってしまっています。
ゾンビ映画で一番恐ろしいのは、噛まれて感染することでも、走って襲ってくることでもなく、元は人間であるということを思い出させてくれる作品でした。
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