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透明人間のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

透明人間(2019年製作の映画)
4.3
富豪で天才科学者エイドリアン(オリバー・ジャクソン=コーエン)の束縛された関係から逃げることの出来ないセシリア(エリザベス・モス)は、ある真夜中、計画的に彼の豪邸から脱出を図る。
失意のエイドリアンは手首を切って自殺をし、莫大な財産の一部を彼女に残した。
セシリアは彼の死を疑っていた。偶然とは思えない不可解な出来事が重なり、それはやがて、彼女の命の危険を伴う脅威となって迫る。
セシリアは「見えない何か」に襲われていることを証明しようとするが、徐々に正気を失っていく。
何度も映画化された「透明人間」を現代風にリブート。
今回は、「光学科学者が透明になる技術を開発して暴走する」というのに加えて、「光学科学者がDV彼氏で逃げようとする彼女を追いつめる」という#MeToo案件を取り入れていて、束縛する彼氏がストーカー化する恐怖と死んだはずのエイドリアンが見えないままセシリアを追いつめてくる恐怖が重なって見る者を恐怖に陥らせる展開は、見えない何者かを攻撃される者のリアクションと隠しカメラのような主観目線のカメラワークで描くのが絶妙。
セシリアと透明人間の死闘も、透明人間が見え隠れしながら駆け引きするサスペンスバトルが、「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンドバトルのようなスリリングなサスペンスがあり、なかなか闇を感じるオチも上手い現代風透明人間ホラーサスペンス映画。
「サプラーイズ」
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