よかった!
DVから逃げようとする女性、というより抑圧された世界からなんとか逃げ出そうとする女性、そして待ち構えている困難を描く、まるで社会の縮図のような作品だった。
DVの加害者、被害者、その周囲の人々ということに限らず、支配者として君臨する男性、支配下にある女性、そしてその女性の言うことを「彼女が狂っている」としか受け止めない周囲。こういうことって、社会にいくらでもあったんじゃないか?
客観的に観れば筋が通っているようにみえるから、周りは当事者(ここでいうセシリア)の言うことを信じない。
当事者は真実を知っているから、周りの認識が間違っていることも知っている。だから違うんだと一生懸命主張する。でも主張すればするほどに、おかしな人、狂った人というレッテルを貼られていく。
社会にいくらでもある出来事すぎて、逆に怖かった。
映画としてはカメラワークがとにかく最高。
何かいるのでは?と思わせつつ、何にもいないシーン。私の見間違えでは?何かが動いたりしていないか?とかたくさん確認してしまった😂
本編を見て改めて、予告編で全部見せすぎでは!?と思ったのでそれだけ惜しかった。こういう系は予告編を見ない方が楽しめることもある気がする。
主演のエリザベスモスの演技が本当にすごい!やっぱりハンドメイズテイル観ようかな…。