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ローマ法王になる日までのtheocatsのレビュー・感想・評価

ローマ法王になる日まで(2015年製作の映画)
3.7
現ローマ法王フランシスコの青年時代から法王になるまでの軌跡。
メインはアルゼンチン軍事独裁体制下において、青年フランシスコがどういったスタンスで非道な暴虐的弾圧を受けた人達に接していたか。
そして、数十年にわたる独裁政権崩壊後、ドイツ神学留学を経て帰国後に片田舎での神職に追いやられていたにもかかわらず首都ブエノスアイレスに戻され、今度は開発に追い立てられる貧民たちの側に立って活動し、にもかかわらず(だからこそ?)新ローマ法王候補者としてローマに招聘され、ついに・・・・

ダイジェスト的急ぎ駆け足感はぬぐえないとしても、軍事独裁化の描写は他の映画でも幾度か見ていた事がフラッシュバックされる、全く極悪非道としか言いようのないエピソードの羅列であり、憤怒の感情を掻き立てられるものであった。
そんな状況下でも可能な限り弾圧を被る側に立っていた青年フランシスコと印象付ける展開に、確かにそうだったのかもしれないとある程度納得させられたのは事実。
※つい数日前に法王は行き過ぎたトランスジェンダーの風潮に鋭く釘を打つような発言をされたようだが、それは「弾圧される少数者」の権利を踏みにじるのとは異なる、至極真っ当な「神の作りたもうた男女の性」の観点からの発言と感じられた。

ざっくりとしたあらましとは言えフランシスコ法王の軌跡を知りえたことに感謝。
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