みい太郎

愚行録のみい太郎のレビュー・感想・評価

愚行録(2017年製作の映画)
4.1

適当に借りた一本。

手に取るまでは気付かずジャケみてあらー豪華。で借りた。
元々何に響かなかったのか全く引っかかりもせずいたのですが…
偶然にも皆さんのレビューも奇跡的にほとんどスルーで😳ネタバレなく観始まる。

観終わって…驚いた。
あら好み。

この監督の起用する俳優の適切な配置や俳優の引き出しの開け方。
出てる方全員が3割り増しで
引き出されてる。
有名から無名に至るまで…バスの乗客から脇の大学生役の子たち至るまであの感じ、よく探してきたなあ(苦笑)と思う俳優陣。

妻夫木くんの顔や山下容莉枝さんに至っては顔が仮面になってるんではないかと微妙な表情筋の動き
芸が細かくてさりげない。

実は私、満島氏が好きじゃない。
でも彼女この主人公の女を
心で膝打ちしたくらい見事に
演じてた。
本当に壊れてしまった人。
いつものキンキン声でなく…
あんな表情やこんな台詞回し。
好きじゃないけど凄い女優。
(ファンの方ごめんなさい苦笑)

一人芝居の場面で思った。
もう認めるしかないなって(苦笑)

個人的には映像レアウトや
演出や色使いが好みだったし、
なんか日本の監督な気がしなかった。北欧の匂いがした。

ストーリーは暗くて不快なんだけどあるある。と思ったし。
特に松本さん演じる夏原さん。
いやー居るよ、いる。
こーゆー人。
私にとっては困らない人だけど…(苦笑)
誰かを壊したり、サンドバッグにする人。あの崩れない笑顔。一瞬崩れた顔からの笑顔、こわーい。
彼女の美人なのに華がない
能力最大限発揮して本人にとってはいい思いするオンナ。
あーこわい。

有名女優じゃなく松本さんを引っ張ってきた所が凄い。

反面、色んなポイントで
無い無い。とも思った。
だからその部分はエンターテイメントでした。それも見事。
原作読んでみたくなった。

今は亡き小出くん(苦笑)
上映中止にした様なのですが、イッチャテル嫌なクズを見事に演じてた。彼の中にあるクズを最大限に広げてるし…きっと現実も要素があったから錆びがでちゃったのねー😛

淡々と自分の得たい結果を手に入れるクズの見本は見事。
眞島君も共に高め合うクズ。
男のあの感じ。キモーい。
でも眞島君がさ頑張ってたねー。

いや〜これ、
やっぱり監督のチカラがきっと大きい。全然範疇に入ってなかっただけに日本の監督でこの感じ。
とても嬉しくなった。
面白い韓国映画を観た時の様な気持ちが浮かぶ。

うちだって負けないよ、こーゆーこの手の作品。
日本の得意としてるオブラートの中の真実。

いるいる。あるある。

期待してなかったので充分楽しめた。内容は胸糞だけどね…(苦笑)
出来損ないのホラーよりある意味恐い。悲しいけれど現実にある事だからこそ。

早速みなさまのレビュー見て周りたい(^_^*)たのしみ。
みい太郎

みい太郎