このレビューはネタバレを含みます
日本アカデミー最優秀主演男優賞役所さま
おめでとうございます。
観見するか迷ってたけど賞を取られたので
観てきました。
巨匠といわれヴィム・ヴェンダース監督の作品を観たこと無い事判明。
映画好き、映画ファンという自覚があったが
世界は繋がっている様で繋がってない（笑）
世界は広いのだよ😅
まだまだ作品が広がっているんだなあと
痛感。
海外旅行するたびに公衆トイレ、
基、トイレの綺麗さを…日本に住んでいると当たり前の事になってしまうけど痛感する。
匂いとか汚れとか…
東京は素敵な公衆トイレがあるんだなあって
改めて知った。
正直平山のルーティンを見せられているんで
眠気がなかったかといえば嘘になりますが
なんとも言えない気持ちに持ってかれたので
いろんな感情も揺れ動かされたのだなあと
思う。すごく静かな作品だし繰り返しの日常が多く使われていて気を抜くと居眠りかましそうになるぐらい淡々としたセリフも少ない作品でした。なかなか書けなかった。
音楽もとても良かった。
特にエンディング曲が役所さんのしばいと
相まって…昔の洋楽探したくなった。
役所さん演じる平山は寡黙で
仕事熱心で洋楽愛好家でフィルムカメラが好きで酎ハイが好きで読書家で木々を愛でて
信心深くて野球好き、そしてまるで刑務所にいる様に規則正しく整頓しながら生きている。どうも男性の多くの方々が『理想的な生活』と思う様なんですが…
女性の皆さんはあのルーティン生活の平山の日常を理想と思われたでしょうか？
私はちょっと違う感覚でした。
あのルーティンの暮らしの中には日々の喜びや驚き、学びがある事。
誠実にまじめに生きているしあの単調な生活の中に楽しみやステキや自分が好きと
感じる事を盛り込んでいて
どんな日常の中にも二度と同じ日常はなくていつも最大の発見や喜びみたいなモノは
自分次第でみつけられるんよーって。のはとても流れてきましたが…
冒頭話した様に刑務所にいる様な括りというか縛りというかあの生活自体に私は憧れは持てませんでしたしその感覚は世捨て人というか仙人の生活に憧れる特有な感じがしました。
あまり感情の起伏を表現しない平山ですが
面倒くさい後輩を少なからず心配し可愛いと思っていたり、お金あげちゃて風呂も食事にも事欠いてしまいカップ麺を啜ったり、バーのママに特別扱いされてる気になり優越感に浸ったりかと思えば振られた勢いでビール３本買っちゃたり調子に乗って吸いなれてないタバコを吸ってみたり…人として可愛い人物像でもあり。
セリフが少ないので当然ながら表情で見せてくるのは予想していたが…
兄妹で別世界にいると言わしめた妹のね『本当にトイレ掃除してるの？』からの表情管理
もう麻生さんの女優魂全開のあのなんとも言えない表情で平山のこれまでの人生がなーにも語ってないのに…妄想スイッチ押されて涙が驚くスピードで流れてきた。
麻生さんやはり素敵です。
よりファンになりました。
またその掛け合い後の役所さんの感情揺れまくりのシーン。観ている私も感情揺れまくって…何があったかは具体的に何ひとつ表現してないし想像はできないんだが…苦笑
悲しくて苦しくて辛い事があったから今の生活に至っていて、ただ小さな変化や前向きな一瞬一瞬を大切に生きる事を決めてるんだなあって…あの兄妹のシーン妄想し涙。
ただ一点
現実にシューッと戻されたのが
小さな小料理屋風カラオケバーに石川は
いませんよ（苦笑）歌の上手さも重要だったんだろうけど😅
あんな小さな場所に完全無欠の着付けた着物姿での石川は居ません。
せめて普通のワンピース👗位だったら
違和感減ったと思うけどおもわず心の中で
『キャハッ』となった。
