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追憶のarchのレビュー・感想・評価

追憶(2017年製作の映画)
2.8
贖罪と子供についての映画。非常に面白い題材かつ設定なのに、今一つで心に迫るものがない。
昔のシーンは彩度を下げて赤を強調した映像になっていることや空が合成になっているがゆえに、心にある朧気な思い出としての"夕陽"を
連想させるようになっていること等、映像は非常に良かった。

ただ昔のクソ男も記号的で、何故殺すに至ったかに説得力やその緊張感がない。また子供を産むということが本作の横糸としてあったが、結局主人公にとってどう心境が変わったのかが伝わらない。なんなら最後のシーンは母体回帰を連想させるけどそれが結末でいいの?という感じ。
決して悪い映画ではないが、悪い意味で古臭く、そして人物描写が踏み込みきれていない作品であった。
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