ルーシー(犬)も一緒だったんですね、大人しいからわかりませんでした(笑)
皆さんはどうでしょうか? ワンコの出てくる映画は無数にありますが、その名前まで覚えてる映画って、そうたくさんはないでしょ?
本作と同じ女性監督(脚本)ケリー・ライカート の「ウェンディ&ルーシー 」(2008年)にも出てきたので覚えていたのです
いやぁ、ルーシーも良かったですが、主演のミシェル・ウィリアムズ、彼女の作品はこれが初めての自分でした
『こりゃ大器だ』と思いました・・・今やアカデミー賞候補の“常連さん”ですからね
すみません、脱線して、本題へ・・・
都会の喧騒を離れ、人里離れた温泉へ しかも旧知の友人と二人旅+ルーシー・・・って、奥さんには悪いけど『“行かない”という選択肢はござんせん』(笑)
映画は、カートという恐らく定職のない暮らしをしている旧知の友人に誘われ、マークという所帯持ちの男性(奥さんは妊娠中)が、1泊の温泉キャンプに行くというお話です
なかなか見つからない目的地、他愛のない会話、そして風景・・・行って帰って、“ただそれだけ”の物語
ただ、そこはケリー・ライカート監督(脚本)さんです 彼女の手にかかると、二人の男性から様々なものが見えてきます
自分が監督の作品を観た中で、一番に共通して感じたことは、ズバリ“不安”・・・です
ただ、その不安もピンからキリまでです
・例えば本作からは、主人公の家庭に対する不安(もうすぐパパになる)や、道中で車のラジオから聞こえてくる、社会や政治に対する不安
・「ウェンディ&ルーシー」では、愛犬とのロードムービーでしたが、“たどり着けない”不安
・「ミークス・カットオフ」(2010年)は、西部開拓時代のある3家族の移住の旅ですが、これも“たどり着けない”不安(・・・ただ、こっちは“生死”がかかっています)
・「ショーイング・アップ 」(2023年)は、芸術家の女性主人公が間もなく個展が開かれるのに“創作に集中できない”不安
・・・といった具合です
自分の好きな監督さんの一人です