きゃん

彼らが本気で編むときは、のきゃんのレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
3.5
母親に育児放棄された小学生が、叔父とトランスジェンダーの恋人との奇妙な共同生活を通して、成長していく姿を描いた作品。優しさに溢れたとても温かい映画だった。

小学生のトモは、母親と二人暮らし。ある日突然ヒロミが家出をしてしまい、独りきりになったトモは、叔父であるマキオの家に向かう。母の家出は初めてではない。ただ以前と違うのは、マキオはリンコという美しい恋人と一緒に暮らしていたことだった・・・

生田斗真と桐谷健太の繊細で柔らかい演技に引き込まれた。生田斗真元々キレイな顔してるけど美しかった。マキオがリンコに恋に落ちた話がとても良かった。誠実さと深い愛を感じた。
トモ役の子役の女の子の演技がとても自然で作品にマッチしていた。

この映画には色々な母親が出てくる。育児放棄をするトモの母親、トランスジェンダーの娘の一番の理解者であるリンコの母親、偏見の塊のトモの同級生の母親、マキオの母親。そしてリンコ。どの母親が良いとか悪いとかはない。周りから色々と言うのではなく、自分自身が一緒にいたいと思える人といることが大事なんだなと感じた。それぞれの母親を実力派の俳優さんが演じていて、色々な母親の形があると考えさせられた。
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