きゃん

生きてるだけで、愛。のきゃんのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
3.7
頭では理解していても、心がついていかず、そのもどかしさにどうしようもない気持ちになる。そんな思いを抱えながら生きている男女の同棲生活を描いた作品。

鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態が続き、ゴシップ記事の編集者津奈木と同棲3年になる寧子。家事もせず、1日中寝てばかりで、津奈木に理不尽な怒りをぶつける毎日を過ごしていた。ある日津奈木の元恋人安堂が現われ・・・

趣里ちゃん上手すぎでしょ。凄まじかった。愛することにも愛されることにも不器用な女性をパワフルに優しく演じていた。走っている姿がとても印象的だった。色々なことに敏感すぎてていつ何でスイッチが入るか分からなく危うさしか感じられない寧子。甘えられる人、依存できる存在がいて良かったなと。菅田将暉の静かな演技も良かった。

寧子のような経験をしたことがないので寧子の気持ちは分からないし寧子の葛藤は理解できなかった。簡単には理解できないだろうし、気持ちが分かると簡単には言ってはいけないんだろうけど、なぜか寧子のこともっと分かりたい知りたいと思わされるものを感じた。津奈木が寧子と一緒にいる理由を語るところが神秘的で好きだった。
見終わった後の余韻がすごい。
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