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ドラゴン・タトゥーの女のなのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
4.4
久しぶりにミステリー観たらめちゃくちゃ面白かったです。惹き込まれた!

最初から展開がせかせかと進むので集中していないと置いていかれます。よく分からなかった点も多かったので解説を読み漁りました。

印象的でなんとも不穏なオープニングも全部見終わってから解説を読んでもう一度見てみると何を表しているかよく分かって余計恐ろしかったし素晴らしかったです。オープニングを見た時デヴィッド・フィンチャーや〜〜〜とちょっと興奮しました。


時間が長いのもあって観たいと思っていたのですがずっと引き延ばしていました。

観れて良かった〜。退屈な時間が一瞬もなかったです。リスベットとミカエルが出会うまでもなかなか時間がかかるのですがそこも気にならないくらい目一杯詰まっている感じがします。


誰が犯人なのか、どんな真実が待っているのか、とミステリーとして普通にめちゃくちゃ面白いのですが、男性優越主義に抗うリスベットがこの話を何割増にもしていました。


男性に抑圧されてきた女性。社会としてそういう風潮があったことが現在を生きる私にはとても恐ろしいです。そしてそういう考えを今も持っている人がどこかにいるという事実。リスベットの過去は描かれていませんが想像に容易いですね。





これは日本だけに言えることではないと思うのですが、強姦に対して被害者側にも非があったと言われてしまったり、被害者のはずなのに詰められ苦しい思いをしたり、泣き寝入りするしかなかったり、何も悪くない被害者が我慢を強いられている節があると思うのです。


リスベットは負けずに戦います。


さすがに報復のシーンは怖い怖いとなりましたが、この映画のテーマやリスベットのキャラクターを表現するにはなくてはならないシーンだったと思います。


一瞬同性愛者かと思ったリスベットですが、実際は男性不信なだけでした。ミカエルのことを信頼して、関係を深めて。


ラストシーン切なすぎました。
でもこういうラストで締めくくられると印象的で、後味が残って好きです。



私がルーニー・マーラを初めて観たのはキャロルでしたが、こんなに体を張った役をやっていただなんて。眉と乳首のピアス本物らしいですね。役者魂が素晴らしいです。かっこよかった。これはファンになってしまう。

当時はあまり有名ではなかったと思いますが、彼女をキャスティングに起用したところがさすがすぎますね。
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