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花束みたいな恋をしたのなのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良かった。めちゃくちゃ好きでした!!3月にして2021年マイベストの予感がしています!!

邦画を映画館で見ることは少ないのですが、今回は坂元裕二さんの脚本だということで見に行くことにしました。

今作も台詞や掛け合いが坂元裕二ワールド全開で最高でした!!心に響く、深く共感する言葉がたくさん出てきて興奮しました。こういう人達が実写化を次々に生み出すのくだりとか、朝帰りの余韻に浸りたい気持ちだとか、ONE OK ROCK“聴けます”のくだりもニヤっとしてしまいました。

今作の魅力はたくさんあると思うのですが、麦くんと絹ちゃんの出会いから付き合うまでがニヤニヤが止まりませんでした。素敵すぎて恋したくなりました。サブカルの固有名詞にちょっと嬉しくなったし、あまりにも似ている2人が運命でしかなかったです。


2人を見ていると人との関係って難しいなと改めて思いました。あんなに気が合っていた2人なのにすれ違ってしまうのが哀しいです。
環境が変わると大事なものや考え方も変わりますし、絹ちゃんは好きなものと一緒に生きて行きたいと一貫して思っているし、自分が変わってしまったからといってそれを遊んでいると感じてしまうのは哀しいなと思いますし。麦くんにだって絵を描いて生きたいと思っていた時があったはずなのに。生活のために夢を犠牲にしたからこそよけいにそう感じるのかと思うとそれはそれで哀しい。
麦くんが日々を忙殺されてパズドラしか出来なくなってしまうところがとてもリアルだなと思いました。私もツムツムしか出来ない時期がありました。

この当たりのシーン、ララランドを思い出しました。

絹ちゃんが相手の言葉を受け止めて自分の気持ちを言わないところを何故?と感じていましたが、そういう片付け方をする人もいるなと観終わってから気づきました。人に強くは出ないけど、転職のことも何も言わずに決めているあたりにも表れているなと思います。だからきっと、オダギリジョーとはラーメンを食べに行っていないし、さわやかも誰かと行ったんだろうなと思います。




別れを決めてからのファミレスでの会話を聞いて、結婚とは何かを凄く考えました。ファミレスに入ってきた若い2人を出会った頃のふたりと重ねて見てしまうシーン、めちゃくちゃ泣いてしまいました。


花束みたいな恋をした、題名もぴったり。
マーガレットも勿忘草も花言葉は「私を忘れないで」。
終わり方もとても好きでした。
本当に観て良かった。
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