トールキン

オクジャ okjaのトールキンのレビュー・感想・評価

オクジャ okja(2017年製作の映画)
3.8
家畜の豚と一人の純粋な少女のお話。良い意味でモヤモヤが残るような非常に咀嚼が難しい作品だった。

家族同然のペットか、あるいは食用肉としての商品と捉えるか。実際のところどちらかが正しい、正しくないとか客観的な立場で見ればどちらの意見も分からなくない。ただ、生産する立場の企業側が表ではビジネスと主張して裏では汚いことやって莫大な利益を得たり、クリーンなイメージを保つためにメディア操作を行ったりというような社会風刺的な描写は見ていて嫌気がさす。そのようなことを見ていて自然にスッと思わせてくれるような皮肉めいた描写はポンジュノ監督特有だな、と改めて思えた。

わたしたちが食べている"お肉"はどこでどう作られているのか。普段あまり深く考えないがこの作品を見ると嫌でも考えざるを得ないと言うか、終盤のそういったシーンはちょっとトラウマになるくらいエグい。
ごく当たり前のことだけどそれを食することによってわたしたちが生かされているわけであるから何かこう深く考えさせられたり思わされるようなものがありました。

余談ですが、先にも書いたけど咀嚼が難しくてこんなにレビューが難しい作品て久々かもしれない。面白くなかったわけではないけど何か引っかかるし、自分でも何書いてんだろうって思う。これ見たことある方で共感して頂けたらコメント頂けると嬉しいです。
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