ロキ氏

マンチェスター・バイ・ザ・シーのロキ氏のレビュー・感想・評価

3.9
ケイシー・アフレック演じるリーの絶望した感じ、くたびれた感溢れる辛気臭い演技が絶妙!

見事な配役かなと思いました!

優しく頼りになる兄の訃報を聞いたことをキッカケに、あの忘れたかった街「マンチェスター」に戻る。

昔、兄の息子つまり甥っ子のパトリックが小さい頃よく兄と3人で船を出し釣りに行ってたリー。

リー自身にも妻がいて娘たちもいて幸せな家庭を築いてた。

それなのに今やマンチェスターから離れたアメリカ、ボストンで便利屋として1人働くリー。

…一体何があったのか。


弁護士の元で兄の遺言から今や16歳になったパトリックの後見人として弟であるリーが選ばれた。

弁護士からも「君の経験は想像を絶するよ。」とまで言われ慰められる。



映画全体の風景は凄くキレイに映ってて良かった!透き通るキレイさというか!

だけど天気は終始どこかパッとしない空模様でまるでリーの心情を表してるかのようでした!

映画全体は派手な盛り上がりはなく淡々と進んでいきます。

まさに人間ドラマと言った映画でした!

説明的でなく、凄い“間”を大事にしてるな〜と思いました!

だから観てて「あ〜…なんかあったんだな。」ていう感じが凄いしてきます。

先日観た「ムーンライト」とみたいな深い感動というか。似てるものを感じました。

何日もジワジワ思い出すというか。
余韻が強く残る。


結末的には決してハッピーエンドとは言い難い、けどバッドエンドでもない。


この映画で印象的なシーン

・ミシェル・ウィリアムズ演じるランディとの偶然の立ち話シーン

・終盤のパトリックと2人での食事シーン

・パトリックが「アイスを買いたい」て言ってからの流れのシーン

・ラストのシーン


乗り越えられないこともある。

けどそれは悪いことではない。



一応、2時間17分の映画ですが体感3時間超えでした笑
ロキ氏

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